平成31年度全国学力・学習状況調査の結果について

更新日:2022年03月01日

平成31年4月に実施された「全国学力・学習状況調査」の鳴沢村の状況をお知らせいたします。

文部科学省は、本年4月、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、児童が身に付ける課題を検証し、その改善を図ることを目的に、全国学力・学習状況調査を実施しました。
調査により測定できるのは学力の特定の一部分、学校における教育活動の一側面であり、児童一人一人の総合的な学力や学校の教育力が明らかになるわけではありませんが、教育委員会としては、この結果を最大限活用し、学力向上につなげることができるような指導方法や授業改善に取り組むよう、学校に指導していきます。

1.学習状況について(鳴沢小学校と全国・山梨県との平均正答率の比較)

学習状況一覧
問題種別 国語 算数
全国平均 63.8% 66.6%
県平均 62% 66%
鳴沢小評価 全国平均と同程度 全国平均と同程度

統計上の誤差の範囲と考える±5ポイントの範囲を超えないため同程度と表記。

2.学力調査結果より 鳴沢小学校児童の学習面の実態の良い点と課題点

 学力調査結果からわかった成果と課題

国語

良い点
  • ことわざの意味を理解し、自分の表現に用いることについての理解度が高かった。
課題点
  • 報告文の中で、どのような目的で図表やグラフなどを用いているかを捉えることに課題があった。
  • 情報を相手にわかりやすく伝えるための記述の仕方の工夫を捉えることに課題があった。
  • 学年別漢字配当表に示されている漢字を文中で正しく使うことに課題があった。

 算数

良い点
  • 図形の性質や構成要素に着目し、ほかの図形を構成することについての理解度が高かった。
  • 示された棒グラフを見て、何倍変化しているかを読み取ることの理解度が高かった。
  • 示された減法(-:引く)に関して成り立つ性質を基にした計算の仕方を解釈し、適用することについての理解度が高かった。
  • 場面の状況から、単位量当たりの大きさを基に、所要時間の求め方と答えを記述し、その結果から問いに対する解答を導くことについての理解度が高かった。
課題点
  • 二つの棒グラフの特徴や傾向を関連付けて増減を判断し、その理由を記述することに課題があった。
  • 加法(+:足す)と乗法(×:かける)が混合した整数と小数の計算をすることに課題があった。
  • 示された場面において複数の数量から必要な数量を選び、立式することに課題があった。

3.児童質問紙による調査結果より 鳴沢小学校児童の好ましい点と改善した方がよい点

望ましい状況    

  • 全ての児童が朝食を毎日食べていると回答している。
  • 先生は、間違えたところや理解していないところについてわかるまで教えてくれていると回答した児童が多い。
  • ものごとを最後までやり遂げてうれしかった経験があると回答した児童が多い。
  • 人が困っているときは進んで助けていると回答した児童が多い。
  • いじめはどんな理由があってもいけないことだと思っている児童が多い。
  • 人の役に立つ人間になりたいと思っている児童が多い。
  • 読書が好きな児童が多く、読書時間も多い。
  • 地域の行事に参加している児童が多い。
  • 学級生活をよりよくするために学級会で話し合い、互いの意見を良さを生かして解決方法を決めていると回答した児童が多い。

課題と思われる状況    

  • 5年生までに受けた授業で、コンピュータなどのICTを月1回以上使用したと答えた児童が少ない。
  • 家の人と学校での出来事について話をすると答えた児童が全国や県と比べて少ない。
  • 学校のきまりを守っていると回答した児童が全国や県に比べて少ない。
  • 学校の授業以外の勉強時間が全国や県に比べて短い。
  • 新聞を読んでいる児童がほとんどいない。
  • 国語の勉強が好きだと答えた児童が少ない。

4.保護者の皆さんにお伝えしたいこと

鳴沢村では、行き届いたきめ細かな指導ができるように、村負担の教諭を配置したり、給食費の一部補助をはじめ、スキー・スケート教室等の校外活動費の全額補助をしたりするなど、保護者負担の軽減・教育環境の整備に努めています。
この調査は6学年を対象に行われていますが、1学年から積み重ねてきた学力としての結果であるため、全学年において児童に定着を図っておかなければならない内容について考察し、授業改善に生かしていく必要があります。
そこで、学力向上を図るために、学校においては次の点を目標に取り組んでもらいます。

  1. やまなしスタンダードを意識した授業づくりを進めながら「わかる授業」を創造するとともに、学びのサイクル改善事業の
    単元評価テストから単元の狙いを意識した授業を進める。
  2. 村単教諭と連携しながら、個々に応じたきめ細かい指導や支援を継続していく。
  3. 朝学習の時間を前時の復習や基礎学力の補充の時間にあて、担任教師主導のもと、学力の確保に努める。
  4. 全校で行っている「自主学習ノート」の取り組みを、各家庭と連携しながら一層の充実を図る。

5.子どもたちの未来を育む家庭教育

生活習慣や学校環境に関する調査では、基本的生活習慣をはじめ、現在の生活や学習に対する満足度がうかがえます。
子どもたちが心身ともに充実した学校生活を送るためには、各家庭の協力が不可欠です。
また、学力の定着を図るために、学校で朝学習を行いますが、ご家庭での復習も大変重要です。

ご家庭において、以下のような目標に取り組んでいただくなど、ご協力をお願いします。 

目標

  1. テレビやゲーム、メールやネットの時間について、お子さんと話し合ってください。
  2. 宿題や家庭学習への取り組みについて、声かけをしたり、励ましたりしてください。
  3.  将来の目標を決め、今、学習が必要な理由を考えてみてください。

 
今後も学校・家庭・地域が連携し、共に子どもたちの成長を見守っていただきたいと思います。
 

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会
〒401‐0398 山梨県南都留郡鳴沢村1575
電話番号:0555-85-2606
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